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PowerShellで使用する8つの公式ソフトを紹介(概要・使い方・起動方法)


複数あってわかりづらいPowerShell関連のソフトウェア・アプリ(以下、ソフトと表記)をまとめました。

わたしがPowerShellを学び始めたときに標準搭載1されているソフトや、追加インストールが必要なソフトなど、複雑で取っつきにくいと感じていました。

この記事がこれから始める方の手助けになればと思います!

 

この記事はこんな方にオススメ!

  • PowerShellの初学者・初級者・入門者の方
     
  • PowerShellに関連するMicrosoft公式ソフトがよくわからない方
    • Windows PowerShell
    • Windows PowerShell (x86)
    • PowerShell 7
    • PowerShell Core
    • Windows Terminal(ターミナル)
    • Windows PowerShell ISE
    • Windows PowerShell ISE (x86)
目次

PowerShellに関連するソフトの概要説明

大きくわけると下記の3種類が代表的なPowerShellのツールです。

  • コマンドやスクリプトを直接実行できる「コマンドラインツール・スクリプト環境」
  • 複数のコマンドラインツールやスクリプト環境を統合できる「ターミナル環境
  • デバッグなどPowerShellの開発環境が可能な「スクリプト作成環境

それぞれカテゴリーごとにソフトの概要を紹介していきます。(2025年4月現在の情報で記載。)

コマンドラインツール・スクリプト環境

.NET Frameworkベース PowerShell

A. Windows PowerShell

Windows PowerShell は、Windows OSに含まれるWindows限定のコマンドライン ツールとスクリプト環境。
.NET Framework をベースに動作し、Windows PowerShellの最終バージョンは 5.1。

Windowsにおけるタスクの自動化に特化しシステム管理者や開発者などが複雑な操作を効率化できる。Windows 10 に続けて Windows 11 でも標準搭載となった。

主な用途
  • コマンドを実行
  • スクリプト作成と実行
  • システム設定の管理
  • データ処理やシステム監視の自動化
他の呼ばれ方
  • PowerShell 5.1
  • クラシック PowerShell
  • レガシー PowerShell
  • .NET FrameworkベースのPowerShell
  • 上記の呼称に64ビット版を追加した呼び方
    例:PowerShell 5.1 64ビット版

B. Windows PowerShell (x86)

32ビット版の Windows PowerShell。通常の64ビットと同様、.NET Framework をベースに動作し、最終バージョンは 5.1
32ビットアプリケーションとの互換性を必要とする場合に使用。

こちらも Windows 10/11 ともに標準搭載。

主な用途
  • 32ビットのソフトウェアやコンポーネントとの互換性を維持
  • 32ビットライブラリを使用する必要がある特定のタスクの実行
他の呼ばれ方
  • 32ビット版を追加した呼び方
    例: PowerShell 5.1 32ビット版
.NET(旧 .NET Core)ベース PowerShell

C. PowerShell Core

PowerShell Core は、Windows PowerShell(5.1)とPowerShell 7.x の間にあったPowerShell。

バージョンは 6.0 から 6.2 までの範囲。

.NET Framework から .NET Core に代わり、クロスプラットフォーム対応のオープンソース にもなった。この変更によりLinux や macOS 上でも動作可能に。

Windows 10/11 では追加でインストールが必要だが、あえてPowerShell Coreを導入する必要性はなさそう。

主な用途
  • クロスプラットフォーム環境の管理
  • 5.1 よりも新しいモジュールやスクリプト技術の活用
  • 過去のWindows PowerShell との互換性維持
他の呼ばれ方
  • PowerShell 6.x
  • .NET CoreベースのPowerShell

D. PowerShell(別名:PowerShell 7)

バージョン7.0以降からは、PowerShellというシンプルな表記になりました。PowerShell Core(6.0 〜 6.2)をベースに進化したクロスプラットフォーム対応の最新バージョン。

PowerShell 7.0では、.NET Core 3.1。7.1からは名前とバージョンが変わり.NET 5に。7.2以降はPowerShellのバージョンがあがる毎に.NET もひとつずつ上がり、2025年3月現在の最新は PowerShellが 7.5で .NET が 9 となる。

現在の最新版であり、より高速で柔軟な実行環境を提供。従来の PowerShell Core よりも機能が強化されつつ互換性もある。

Windows 10/11 では追加でインストールが必要。わたしは最新のPowerShell 7.5 を利用中。

主な用途
  • クロスプラットフォームの管理タスク実行
  • 最新のモジュールやコマンドレットの利用
  • スクリプトの高速化と効率化
  • クラウド環境(Azure など)の管理
他の呼ばれ方
  • PowerShell 7.x
  • モダン PowerShell
  • 最新 PowerShell
  • .NET ベースのPowerShell

ターミナル環境

Microsoft 公式アプリ

E. Windows Terminal(別名:ターミナル)

Windows Terminal は、最新のターミナル環境で複数のコマンドラインツールを タブ制御により1 つのウィンドウで管理できる。

PowerShellだけでなくコマンドプロントや、WSL(Windows Subsystem for Linux)を統合的に利用可能。

Windows 11では標準搭載。Windows 10 では追加のインストールが必要。

主な用途
  • 複数環境での効率的なタスク実行。
  • 開発者向けのカスタム設定による作業環境の向上。
  • WSL と併用した Linux 環境の利用。
他の呼ばれ方
  • wt(呼称ではなく表記上)

スクリプト作成環境

5.1 以前のPowerShellで利用可能

F. Windows PowerShell ISE

Windows PowerShell ISE(Integrated Scripting Environment)は、GUI ベースのスクリプト開発ツール。

ただし、6.0以降は 非推奨 で新しい機能開発は停止。Microsoft はPowerShell 6.0以降、Visual Studio Code (VS Code) を推奨している。

今後のWindows OS アップグレードで無くなる可能性があるソフト。

主な用途
  • (バージョン 5.1以前)既存スクリプトのメンテナンス
  • (バージョン 5.1以前)スクリプトの学習や試験的な実行
他の呼ばれ方
  • PS ISE
  • ISE
  • PowerShell ISE 64ビット版

G. Windows PowerShell ISE (x86)

Windows PowerShell ISE の 32 ビット版。

64 ビット版と同様、PowerShell 6.0以降は非推奨。既存のスクリプトメンテナンス向けに使用されることが主とされている。

このソフトも近い将来なくなりそう。

主な用途
  • (バージョン 5.1以前)既存スクリプトのメンテナンス ※32ビット環境向け
他の呼ばれ方
  • 32ビット版を追加した呼び方
    例: PowerShell ISE 32ビット版
6.0 以降から現在のPowerShellで推奨

H. Visual Studio Code (PowerShell 拡張機能)

Visual Studio Code (VS Code) は、軽量でカスタマイズ性に優れた統合開発環境 (IDE) 。かなり有名なIDEです。

PowerShell の拡張機能をインストールすることで、スクリプト作成やデバッグに特化した強力なツールとして活用できる。

Microsoft が現在の推奨環境として位置付けている。最近はわたしもこれを利用しています。

主な用途

  • 高度なスクリプト作成と編集
  • デバッグ機能を使用したスクリプトのエラー修正
  • Gitとの統合を利用したバージョン管理
  • 他のプログラミング言語との併用
主な用途
  • 高度なスクリプト作成と編集
  • デバッグ機能を使用したスクリプトのエラー修正
  • Gitとの統合を利用したバージョン管理
  • 他のプログラミング言語との併用
他の呼ばれ方
  • VS Code
参考情報:PowerShellが連携する32ビットアプリケーションの例

Windows OSでPowerShellと連携する32ビットアプリケーションの例をあげます。

  1. Microsoft Access
    Microsoft Accessは、データベース管理システムであり、32ビット版が広く使用。PowerShellを使用してAccessデータベースに接続し、データの読み取りや書き込みを行うことが可能。特に、Microsoft.Jet.OLEDB.4.0プロバイダーを使用する場合、32ビット版のPowerShellが必要。
     
  2. Oracle Instant Client
    Oracleデータベースに接続するためのクライアントライブラリは、32ビット版が一般的に利用。PowerShellを使用してデータベース操作を行う際、32ビット版のPowerShellが必要になる場合がある。
     
  3. 古いCOMコンポーネント
    一部の古いCOMコンポーネントやActiveXコントロールは32ビット環境でのみ動作。これらをPowerShellスクリプトで操作する場合、32ビット版のPowerShellが適している。
     
  4. レガシーアプリケーション
    特定の業務用ソフトウェアやカスタムツールなどでは、古い32ビットアプリケーションを利用しているケースもあり、PowerShellを使用して自動化や管理を行う際に32ビット版が必要になることがある。

各ソフトの使い分け方

Windows PowerShell 5.1以前のコマンドやスクリプトを実行したい

Windows PowerShell もしくは PowerShell CorePowerShell 7 です。

Windows PowerShell 5.1以前のコマンドやスクリプトを実行、かつ32ビットアプリと連携したい

Windows PowerShell (x86) のみ。

PowerShell 6.0 ~ 6.2 の機能を使ったコマンドやスクリプトを実行したい

PowerShell Core もしくは PowerShell 7 となります。

PowerShell 7.0 以降 の最新機能を使ったコマンドやスクリプトを実行したい

最新の PowerShell 7 のみです。

様々なバージョンのPowerShellやコマンドプロンプトをタブ表示して管理・実行したい

Microsoft公式アプリでは Windows Terminal が便利。

Windows PowerShell 5.1以前のスクリプトを開発したい

Windows PowerShell ISE or Visual Studio Code どちらかを使用。

Windows PowerShell 5.1以前のスクリプトを開発、かつ32ビットアプリと連携する要件を対応したい

Windows PowerShell ISE x86 です。

最新環境でスクリプトを開発したい

Microsoftから Visual Studio Code の使用が推奨されています。

各ソフトの起動方法

さまざまな方法がありますが、わたしが一番効率の良いと思う起動方法を紹介。

Windows PowerShell|バージョン 5.1 以前

  1. WinキーR 」により“ファイル名を指定して実行”を起動
     
  2. 名前(O)欄に「powershell」を入力しEnterキー
     
  3. Windows PowerShell が起動

Windows PowerShell (x86)|バージョン 5.1 以前

  1. Winキー 」でスタートメニューを開く
     
  2. そのまま「powershell」と入力すると検索が自動実行
     
  3. 検索結果の一覧より「Windows PowerShell (x86)」を選択
     
  4. Windows PowerShell (x86) が起動

PowerShell 7、もしくはPowerShell Core|バージョン 6.0 以降

PowerShell 7.0以降だと PowerShell 7 。6.0 ~ 6.2 だと PowerShell Core が必須。

標準搭載されていないため、wingetコマンドで追加インストールする手順を紹介します。

PowerShell、PowerShell Coreの新規インストール方法

前述した手順で Windows PowerShell を起動し以降のコマンドを実行してください。

STEP
インストール可能なバージョン一覧を取得
winget show --id microsoft.powershell --versions
PS C:\\Users\\XXXX> winget show --id microsoft.powershell --versions
見つかりました PowerShell [Microsoft.PowerShell]
バージョン
----------
7.5.0.0
7.4.7.0
7.4.6.0
7.4.5.0
7.4.4.0
7.4.3.0
7.4.2.0
7.4.1.0
7.4.0.0
7.3.11.0
7.3.10.0
7.3.9.0
7.3.8.0
7.3.7.0
7.3.6.0
7.3.5.0
7.3.4.0
7.3.3.0
7.3.2.0
7.3.1.0
7.3.0.0
7.2.24.0
7.2.23.0
7.2.22.0
7.2.21.0
7.2.18.0
7.2.17.0
7.2.16.0
7.2.14.0
7.2.13.0
7.2.12.0
7.2.10.0
7.2.9.0
7.2.8.0
7.2.7.0
7.2.6.0
7.2.5.0
7.2.4.0
7.2.3.0
7.2.2.0
7.2.1.0
7.2.0.0
7.1.5.0
7.1.4.0
7.1.3.0
7.1.2.0
7.1.1.0
7.1.0.0
7.0.13.0
7.0.8.0
7.0.6.0
7.0.5.0
7.0.4.0
7.0.3.0
7.0.2.0
7.0.1.0
7.0.0.0
6.2.6.0
6.2.5.0
6.2.4.0
6.2.3.0
6.2.2.0
6.2.1.0
6.2.0.0
6.1.6.0
6.1.5.0
6.1.4.0
6.1.3.0
6.1.2.0
6.1.1.0
6.1.0.0
6.0.5.0
6.0.4.0
6.0.3.0
6.0.2.0
6.0.1.0
6.0.0.0
PS C:\\Users\\XXXX>

6.0.0.0 ~ 6.2.6.0 をインストールした場合は、PowerShell Core
7.0.0.0 ~ 7.5.0.0 の場合は、PowerShell(PowerShell 7)を導入した事になります。

STEP
PowerShellのインストールコマンドを実行

注意事項
同じ環境に PowerShell 7 と PowerShell Core の両方は導入できません。

バージョンの引数を指定しないで実行すると最新のPowerShellをインストール
winget install --id microsoft.powershell
PS C:\\Users\\XXXX> winget install --id microsoft.powershell
見つかりました PowerShell [Microsoft.PowerShell] バージョン 7.5.0.0
このアプリケーションは所有者からライセンス供与されます。
Microsoft はサードパーティのパッケージに対して責任を負わず、ライセンスも付与しません。
ダウンロード中 <https://github.com/PowerShell/PowerShell/releases/download/v7.5.0/PowerShell-7.5.0-win-x64.msi>
  ██████████████████████████████   107 MB /  107 MB
インストーラーハッシュが正常に検証されました
パッケージのインストールを開始しています...
インストールが完了しました
PS C:\\Users\\XXXX>
バージョンの引数を指定すると対象バージョンのPowerShellをインストール
winget install --id microsoft.powershell --version 6.2.6.0
PS C:\\Users\\XXXX> winget install --id microsoft.powershell --version 6.2.6.0
見つかりました PowerShell [Microsoft.PowerShell] バージョン 6.2.6.0
このアプリケーションは所有者からライセンス供与されます。
Microsoft はサードパーティのパッケージに対して責任を負わず、ライセンスも付与しません。
ダウンロード中 <https://github.com/PowerShell/PowerShell/releases/download/v6.2.6/PowerShell-6.2.6-win-x64.msi>
  ██████████████████████████████  53.5 MB / 53.5 MB
インストーラーハッシュが正常に検証されました
パッケージのインストールを開始しています...
インストールが完了しました
PS C:\\Users\\XXXX>
STEP
ファイル名を指定して実行で「pwsh」を入力しEnter

WinキーR」で “ファイル名を指定して実行” を起動

pwsh」と入力しEnterキー、もしくはOKボタンで新規インストールしたPowerShellが起動できます!

下記は起動したPowerShellでバージョン確認「$PSVersionTable」を実行した結果。

PS C:\Users\XXXX> $PSVersionTable

Name                           Value
----                           -----
PSVersion                      7.5.0 👈 PowerShellのバージョン
PSEdition                      Core
GitCommitId                    7.5.0
OS                             Microsoft Windows 10.0.19045 👈 Windows 10環境
Platform                       Win32NT
PSCompatibleVersions           {1.0, 2.0, 3.0, 4.0…}
PSRemotingProtocolVersion      2.3
SerializationVersion           1.1.0.1
WSManStackVersion              3.0

PS C:\Users\XXXX>

PowerShell、PowerShell Coreのアンインストール方法(切り戻し)

両方とも同じ手順です。
下記のとおりwingetコマンドでIDを指定することで簡単にアンインストール可能。

winget uninstall --id microsoft.powershell
PS C:\\Users\\XXXX> winget uninstall --id microsoft.powershell
見つかりました PowerShell 7-x64 [Microsoft.PowerShell]
パッケージのアンインストールを開始しています...
正常にアンインストールされました
PS C:\\Users\\XXXX>

まとめ

基本的にWindows 11や10で使用するのは、Windows PowerShell。最新の機能を使用する場合は、PowerShell(PowerShell 7)をインストールし使用。

PowerShellスクリプトを開発する際は、Microsoftが推奨している Vitual Studio Code と Vitual Studio Codeの拡張機能「PowerShell」 を導入。

PowerShell 5.1 や PowerShell 7.5、コマンドプロンプト、その他のコンソールを複数タブで管理したい場合は、Windows Terminal を使用。

という感じでよいと思います。

わたしも勉強中の身です。他により良いツールをご存じであれば、ぜひコメントやSNSで教えてください。

参考文献

注釈

  1. 他の呼称だと“プリインストール”・“初期インストール済み”などとも言う ↩︎

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