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NAS導入 第1章 検討B: QNAP TS-464-4Gの構成を決定!

前回の記事で、購入するNASを「QNAP TSー464-4G」で決定しました。

このNASは本体のみでディスクは付属しない製品です。また、使用用途によってはメモリーを増設することも可能です。

今回は、QNAP TSー464-4G に搭載するHDDと増設するメモリーサイズを検討していきます。


\ 購入するNAS本体を決定 /

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  • NASの構成を検討する際の要点を知りたい方
     
  • 同じ機種(TS-464-4G)の購入を検討されている方
     
  • 既に同じ機種を購入していてカスタマイズを検討している方
目次

QNAP TS-464-4Gの仕様を調査

どのNASを購入するにしても、詳細な仕様は公式サイトに掲載されています。

TS-464-4Gだと、こちらでハードウェアやソフトウェアなどの仕様が紹介。
※ デフォルトがTS-464-8Gで表示。製品画像のすぐ下にあるボタンでTS-464-4Gに切り替えが必要。

公式サイトで掲載されている中でNASの構成に関わるポイントは下記のとおりです。

システムメモリ
(標準搭載)
4 GB SODIMM DDR4(1 x 4 GB)
最大メモリー16 GB (2 x 8GB)
ドライブベイ4 x 3.5インチ SATA 6Gb/s本体にはHDDは付属していません。
HDD互換性リストは、以下にアクセスしてご覧ください
https: //www.qnap.com/compatibility/
ドライブの互換性3.5 インチ SATA ハードディスクドライブ
2.5 インチ SATA ソリッドステートドライブ
表:TS-464-4G ハードウェア仕様のメモリー・HDD関連

これら仕様を見てわかる通り、QNAP TS-464-4Gではディスクは4ベイ(最大、4つ搭載可能)で、
2024年6月現在、動作確認済みディスクの中で最大の記憶容量は24TB。
(仮にこの24TBを4本導入した場合は、24TB x 4本 = 合計104TB。)

また、メモリーの最大容量は16GBということがわかりました。

この範囲内で私の使用用途に合う構成を決めていきたいと思います。

増設するメモリーサイズを検討

前回でも紹介しているNASで実現したいことの中に「仮想化環境の構築」があります。

QNAPでは、Virtualization Stationという機能で仮想化環境の構築が可能です。
公式サイトをみると、Virtualization Station 4.0 のシステム要件は以下のとおり。

  • 4GB RAM 以上であること
  • 下記2つのうち、いずれかのQNAP x86ベースNASであること
    • QTS 4.3.4 (またはそれ以降のバージョン)  または
    • QuTS hero h4.5.0 (またはそれ以降のバージョン)

QNAP TSー464-4G で標準搭載されているメモリーのサイズは、4GBです。
ぎりぎりVirtualization Station のシステム要件に満たしていますが実際の運用を考えると、もう少しスペックに余裕を持たせた方が良いでしょう。

以上の事から私は メモリーは増設する方針 としました。

考えられる2通りのメモリー構成

QNAP TSー464-4G において考えらえるメモリーの構成は下記の2通りだと思われます。

  • 4GB x 2個 = 合計:8GB
    標準の4GBをそのまま使用し、追加で4GBのメモリーを1個購入するパターン。
  • 8GB x 2個 = 合計:16GB
    標準のメモリー4GBを外して、8GBのメモリーを新規で2個購入するパターン。
補足情報:わたしが購入したTS-464-4Gで標準搭載されていた4GBメモリーの詳細情報

参考までに、私が購入したTS-464-4Gで標準搭載されていた4GBメモリーは、
ADATA AD4S2666J4G19-BSSZ DDR4 2666(19) 4GX4 SO-DIMM 1.2V 10411072」 という製品でした。

同じメモリー4GBのメモリーを購入する事で、合計8GBのデュアルチャンネル構成となります。

動作確認済みメモリーの一覧

先人の知恵によるとQNAPとメモリー製造メーカーであるクルーシャルの相性が良いそうです。
こちらのクルーシャル公式サイトにもTS-464-4Gと互換性のある(動作確認済み)メモリーが紹介されています。

これらメモリー以外にも安値な製品は数多くあると思いますが、事前に調査してみた結果、
メモリーを購入してみたが、そのメモリーが認識されなかった
という情報が散見されていました。

固く対応するのであれば、動作確認済みのメモリーを購入すべきでしょう。
前述したサイトにあった動作確認済みメモリーは以下のとおりです。

スクロールできます
商品合計サイズ論理的な速度規格物理的な形状規格型番個数参考価格

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16GB Kit (2 x 8GB)DDR4-3200SODIMMCT2K8G4SFRA32A1セット(2個)\5,800

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8GBDDR4-3200SODIMMCT8G4SFRA32A1個のみ\3,000

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16GB Kit (2 x 8GB)DDR4-2400SODIMMCT2K8G4SFS824A1セット(2個)\7,000

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8GBDDR4-2400SODIMMCT8G4SFS824A1個のみ\3,300

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8GB Kit (2 x 4GB)DDR4-2666SODIMMCT2K4G4SFS82661セット(2個)\5,760

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4GBDDR4-2666SODIMMCT4G4SFS82661個のみ\3,000

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8GB Kit (2 x 4GB)DDR4-2400SODIMMCT2K4G4SFS824A1セット(2個)\5,800

Amazon
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Yahoo
メルカリ
4GBDDR4-2400SODIMMCT4G4SFS824A1個のみ\2,800
表:TS-464-4Gと互換性のあるクルーシャルのメモリーの一覧

わたしは「DDR4-3200 16GB(8GB x 2)」のメモリーに決定!

実現したいことにある「仮想環境」や「バックアップ」など、それぞれを並行処理しようとすると、
メモリーサイズが大きいに越したことはないと判断。

DDR4-3200 8GB x 2個の構成で合計が16GB の構成にしようと決めました。

わたしは、間違えて8GBのメモリーが単体で販売されている商品を2個購入してしまいましたが、
上記の商品リンクのとおり、8GBのメモリー2個が1セットで販売されている商品があります。

単体を2個購入するより、セット商品の方が安いのでオススメです。!

購入するハードディスク(HDD)を検討

前述しているとおり、QNAP TSー464-4G のHDD空きスロットは4つあります。(4ベイ)

すべてのスロットにHDDを入れなくてもNASは動作しますが、わたしがNASで実現したいことの中に、
“可用性を高めるためにRAIDを組む” という構想があります。

論理的な構成も多様化しやすいため、今回はHDDを4つ購入してみたいと思います。

設定するRAIDグループは?

個人利用のNASでRAIDを組む場合、耐障害性(故障しても問題ないディスク本数)やRAID後の総容量などを鑑みると、
RAID1RAID5 が無難そうです。

RAIDでストライピングが入るとNAS本体やHDDでクリティカルな問題が発生した際、
復旧の難易度が高くなってしまうという懸念はありますが、
今回はHDDを4本購入し RAID5 で構築しようと決めました。
※ 予算に余裕があれば、HDDサイズを超大容量(たとえば、20TB)にして、RAID1+0 とかで組むかも。

購入するHDDは?

一口にHDDといっても国内外のメーカーを含めると、数多くの製品が販売されています。

前回、NAS本体を選んだときのように最初から定評のある大手メーカーでしぼり込み製品を探してみたいと思います。

HDD検討:しぼり込んだ大手HDDメーカー

  • Western Digital(ウエスタンデジタル)
     
  • Seagate Technology(シーゲイト・テクノロジー)

HDDといったら、この2社でしょう。それぞれの企業の基本情報を調べてみました。

会社名Western DigitalSeagate Technology
業種記憶装置(Computer storage)記憶装置(Computer storage)
設立時期1970年4月1979年11月
創設者Alvin B. PhillipsAlan Shugart
Tom Mitchell
Doug Mahon
Finis Conner
Syed Iftikar
本社San Jose, California, U.S.Fremont, California, United States (運営)
Dublin, Ireland (本籍地)
キーパーソンDavid Goeckeler (CEO)Michael R. Cannon (Chairman)
Dave Mosley (CEO)
ウェブサイトhttps://www.westerndigital.com/ja-jp
Western Digital – Wikipedia
https://www.seagate.com/jp/ja/
Seagate Technology – Wikipedia
表:しぼりこんだHDDメーカーの基本情報

両者ともHDDの老舗ですね。

HDD検討:HDD本体の大きさに3.5インチと2.5インチの2種類あり

それぞれにメリットやデメリットはありますが、ここでは簡潔に紹介。

2.5インチHDDのメリットは以下のとおり。

  • コンパクトで軽量、持ち運びやすい
  • 省電力である
  • 静穏性がある
  • 発熱が少ない

逆に2.5インチHDDのデメリットは、下記が考えられます。

  • 比較的に記憶容量が小さい
  • 比較的に価格が高い

3.5インチHDDのメリットは下記の内容。

  • 比較的に記憶容量が大きい
  • 比較的に安価
  • 比較的にデータ転送速度が速い

逆に3.5インチHDDのデメリットは、下記となる。

  • 本体が大きく重く、持ち運びづらい
  • 消費電力が大きい
  • 発熱が多い

これら、それぞれのメリットとデメリットを比較した結果、私は価格の安さを重要視し、
3.5インチHDDを購入することに決めました。

つづいては、3.5インチHDDでどの製品を購入するか検討します。

HDD検討:3.5インチHDDの一覧

HDDには、記憶容量(サイズ)や回転速度(書き込み速度)、書き込み規格など、
多くの判断基準があります。

下記の条件で一覧表を作成してみました。価格は参考値としてご覧ください。

  • メーカー
    Western Degital か Seagate Technology のいずれか
     
  • HDD
    3.5インチHDDのみ
     
  • 記憶容量(サイズ)
    家庭利用の範囲内となる2TB ~ 8TB
スクロールできます
記憶容量回転速度書き込み規格最小価格平均価格最大価格備考
2TB5400rpmCMR¥9,150¥11,066¥12,760
2TB7200rpmCMR¥7,128¥17,124¥22,594
2TB5400rpmSMR¥7,700¥7,700¥7,821
2TB7200rpmSMR¥9,718¥9,794¥9,870
4TB5400rpmCMR¥10,980¥15,769¥18,379
4TB7200rpmCMR¥23,387¥27,400¥32,480
4TB5400rpmSMR\15,000\19,500\24,000
4TB7200rpmSMR該当商品なし
6TB5400rpmCMR¥13,680¥20,962¥23,980
6TB7200rpmCMR¥25,640¥36,621¥44,990
6TB5400rpmSMR¥14,000¥16,412¥18,824
6TB7200rpmSMR該当商品なし
8TB5400rpmCMR¥27,380¥27,380¥27,380
8TB7200rpmCMR¥28,999¥40,792¥54,200
8TB5400rpmSMR¥17,960¥17,960¥17,960
8TB7200rpmSMR該当商品なし
表:メーカー・HDDサイズ・記憶容量でしぼりこんだHDDの一覧表
参考情報:2024年6月現在で販売中の3.5インチHDDを一挙紹介
製品一覧「記憶容量:2TB、回転速度:5400rpm、書き込み規格:CMR
製品一覧「記憶容量:2TB、回転速度:7200rpm、書き込み規格:CMR
製品一覧「記憶容量:2TB、回転速度:5400rpm、書き込み規格:SMR
製品一覧「記憶容量:2TB、回転速度:7200rpm、書き込み規格:SMR
製品一覧「記憶容量:4TB、回転速度:5400rpm、書き込み規格:CMR
製品一覧「記憶容量:4TB、回転速度:7200rpm、書き込み規格:CMR
製品一覧「記憶容量:4TB、回転速度:5400rpm、書き込み規格:SMR
製品一覧「記憶容量:4TB、回転速度:7200rpm、書き込み規格:SMR

該当商品なし。

製品一覧「記憶容量:6TB、回転速度:5400rpm、書き込み規格:CMR
製品一覧「記憶容量:6TB、回転速度:7200rpm、書き込み規格:CMR
製品一覧「記憶容量:6TB、回転速度:5400rpm、書き込み規格:SMR
製品一覧「記憶容量:6TB、回転速度:7200rpm、書き込み規格:SMR

該当商品なし。

製品一覧「記憶容量:8TB、回転速度:5400rpm、書き込み規格:CMR
製品一覧「記憶容量:8TB、回転速度:7200rpm、書き込み規格:CMR
製品一覧「記憶容量:8TB、回転速度:5400rpm、書き込み規格:SMR
製品一覧「記憶容量:8TB、回転速度:7200rpm、書き込み規格:SMR

該当商品なし。

以上が、「参考情報:2024年6月現在、販売中のHDDを一挙紹介」でした。

上記の一覧表を参考に購入するHDDの要件を定義しました。

  • 記憶容量
    RAIDを構築する上でHDDすべての記憶容量を合わせる必要がある。
    ※ 仮に3個のHDDが4TBで1個のHDDが1TBでRAIDを構築すると、一番下のサイズで構成されるため、最終的に1TBが4個の構成となってしまう。
    一番大きいもので20TB以上のサイズもあるが、価格を考えると現実的ではない。
    また、10TBを超えたあたりから価格が跳ね上がる。
    • 当初、「4TB x 4個」を購入しようと思いましたが、必要と思ったサイズの1段階上を購入した方が、
      今後の運用に耐えられると判断し、記憶容量は6TBで決定
      4TB x 4個 購入の場合:全体容量16TB、16TB – RAID5の耐障害領域4TB = RAID構成後の全体容量12TB
      6TB x 4個 購入の場合:全体容量24TB、24TB – RAID5の耐障害領域6TB = RAID構成後の全体容量18TB
       
  • 回転速度
    5400rpm と 7200rpmがある。
    7200rpmの方がディスクの回転数が速いので比較的、書き込み速度が速い。ただ、騒音が大きい。
    5400rpmの方がディスクの回転数が遅く比較的、書き込み速度も遅いが、騒音が小さい。
    • 書き込み速度を重要視していない為、正直どちらでもよい。回転速度は比較的に安い5400rpmで決定
       
  • 書き込み規格
    CMR:従来からの書き込み規格で故障し難いが高価になりやすい。
    SMR:新しい規格。安価だが、CMRと比較すると故障しやすい。
    • 安全性を高める場合はCMRを選定すべきだが、個人利用でありRAIDも構築するので、
      正直どちらの規格でもよい。
      比較的、安価になりやすい規格であるSMRを前提に探してみることに。
       
  • 価格
    「NAS本体の価格 < HDD4本の合計額」となってしまうのは釈然としない為、NAS本体の購入価格よりもHDD4本の合計額の方が低いことを前提に検討

HDDは「Western Digital WD60EZAX」に決定!

上記で設定した条件と異なる点は、書き込み規格「CMR」のみ。
セールで安くなっていたこともあり、このHDDを4本購入することに決めました。

まとめ

最終的に決めた QNAP TS-464-4G の構成は、下記の通りです。

次回は、「購入Aパート: NAS本体や関連オプション品の購入先」を紹介します。

\ 購入するNAS本体を決定 /

\ NASや関連オプション品の購入先を紹介 /

 

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